母とともに立った日々の記録(8)

全11回に分け、週1回を目途に掲載していきます。

第8話 議員になってもらえるお金は?

続いて議員報酬について報告します。嘉麻市は現在、月額で議長432,000 円、副議長389,000 円、議員370,000 円となっています。この報酬額は、2018(平成30)年10 月の市特別職報酬等審議会で決定されました。この審議会では一般職ではない、市長、副市長、教育長とあわせて、議長、副議長及び議員等の報酬について話し合います。
審議では必ず、近隣の自治体との比較、議員一人当たりの人口などが比較検討されます。近隣自治体は、筑豊、京築の7市(飯塚市・田川市・直方市・中間市・宮若市・行橋市・豊前市)を指します。県内の人口規模が類似した団体の数値も参考にします。
以前は、議長391,000 円、副議長348,000 円、議員329,000 円でした。現行報酬額になった審議会での経緯がどうだったのかを議会事務局へお聞きすると、おおむね次のような内容でした。
「議員のなり手不足が明らかで、女性を含む若い世代に政治参画を促進するために、報酬を引き上げることになりました。
しかし、市に財政的な余裕がないうえ、市民の方たちの納得が得られないので、政務活動費(月額20,000 円)と費用弁償(交通費、登庁ごとに1,500 円)を全廃することになったようです。
なお、市議会は審議会の前の2018(平成30)年3月議会で議員定数を18 から16 へ減らす議案を可決しています。このように、全員がやり繰りに苦心なさっています」
政務活動費は「政策調査研究等の活動のために支給される費用」を指します=かつては「政務調査費」の名称でしたが、2012(平成24)年の地方自治法改正により改称されました=。経緯を教えてもらうまで、わたしは「議員に政務活動費は必要だ」と考えていました。しかし、復活を希望しても、報酬を上げるために全廃したものを再開させるのは容易ではないし、物価の高騰でみんなが困っていますので、致し方ないのかなぁと受け止めています。
報酬の他に、6月、12 月に期末手当が支給されます。2023(令和5)年度の支給率は6月が100 分の165 × 1.2 12 月は100分の175 × 1.2 でした。報酬の手取りは、所得税や住民税、議会の会費や諸々差し引き後、27 万円程度です。期末手当の手取りは、所得税差し引き後、69 万円でした。
わたしが、政務活動費の復活を夢見たのは(自宅兼事務所ではあるものの)、印刷機の複合機のリース料、カウンター手数料(枚数料金)、事務所の携帯電話料金などで月額35,000 円くらいの経費が発生しだしたからです。また、自身ではHPの管理が難しいし、最低でも年に2回発行の会報「通信つながり」の印刷、デザイン料が別途かかります。そこで「政務活動費があったら助かるなぁ……」となったんです。でも、議会が毎日あるわけではなく、年4回の定例会も毎回20 日前後の会期ですから、報酬増に感謝し、政務活動費復活にはフタをしました。